保育理念
自由な精神を育てる
心の奥深い所にある精神は、自分に正直に自由であってほしいと思っています。 時には相手や社会との調和を考えて、自分の本当の気持ちを表現しない事を選択することもありますが、核になる本当の気持ちは、自分自身で否定する事なく大切にしてほしいと思っています。 特に幼児期には、自分の気持ちに向き合い、何がしたいのか、イヤ、楽しい、悲しい、嬉しいなどを感じ、気づくことが大切であると考えています。 そのためにスタッフは子どもの悪いとされがちな行動も否定せず、一人一人と向き合い、気持ちを大切に受け止め、一緒に考えることをしています。 更にやりたい事を見つけ、とことん遊べるように、カリキュラムを設定しない「自由教育」を取り入れています。
いこま山のようちえんが大切にしていること
- 感じる
- 考える
- 自分の気持ちを大切にする
- 失敗もたくさん経験する
- とことん遊ぶ
- そのままを受け入れる
- 一人一人に向き合いいっしょに考える
- 子どもを信じる
ある日のスタッフの関わり
S君は言葉より先に手がでることが多い。 S君が手を出すときには理由があるのだと思い、スタッフはS君が何を伝えたかったのかを、一緒に考える。
はじめは、S君から答えは返ってこなかった。言葉に出来ない思いだったと思う。 そのたびに、スタッフと一緒になぜそうなったかを考えた。 すると、少しずつ思いが言葉で出てくるようになり、手が出ることが減ってきた。 ある日S君の靴をO君が踏んでしまい、S君は怒る。O君は何度も謝ったが許してもらえず、他の子の所へ行き「今、S君怒ってるから二人で遊ぼう」と距離を置いた。 S君は引っ込みがきかなくなり、機嫌が悪くなって、Mちゃんが普通に話していても「うるさい!」と言って、当たり始めた。 そこでスタッフは「今S君が怒っているのは、Mちゃんに対してじゃなくて、なんかモヤモヤしてる気持ちは、O君のことじゃないかな?」と聞いた。 S君は黙る。
スタッフは、答えを求めているのではなく、『自分の本当の気持ち』に気付くきっかけをつくりたかったので「もし何か聞いて欲しくなったら言ってね」と伝えて離れた。 するとS君は、一人でO君の所へ行き「仲良くしたい」と伝えた。 O君は嬉しそうに「いいよ」と答えていた。 S君は、自分の言葉で自分の素直な気持ちを伝えられた。